解決すべき課題 ー 塩害による重大事故 ー
解決すべき課題 ー 国内事例 ー
解決手段 ー 破壊検査から非破壊計測へ ー
事業内容
理化学研究所が開発した中性子小型塩分計RANS-μを用いた橋梁の塩分濃度の非破壊計測(世界唯一の技術)
従来法は、橋梁からサンプルをとる「破壊検査」→ 損傷・再劣化リスク → あまり実施されず
従来法では塩害予防に十分役立っていない!
非破壊計測により、橋梁の長寿命化、ライフサイクルコスト削減を実現し、安全性を確保
「事後保全」から「予防保全」へ
中性子塩分計の測定原理

中性子塩分計の特徴
中性子誘導即発ガンマ線を利用した複数元素同時分析
物質中の透過力が高い中性子とガンマ線を利用
- コンクリート中の塩分を非破壊で計測可能
- 計測前処理が不要
- 同一計測箇所の経時変化を追える
カリフォルニウム線源
(RI中性子源、表示付き認証機器)を利用
(RI中性子源、表示付き認証機器)を利用
- 小型化を可能とし、ポータブルな装置
- 誰でも使用可能 (特別な資格不要)
深さ方向の塩分濃度分布を3分割で計測
中性子塩分計の構成
バケット内に手渡しで組立可能なように、10kg前後のパーツに分割。
工具無しに組立可能。
実橋梁計測結果
国土交通省「道路政策の質の向上に関する技術開発」助成期間(2020.4~2023.3)
実施場所 | 測定部位 | 時期 | RANS-μ 測定結果 |
測定時間 | 参照結果 (電位差滴定) |
---|---|---|---|---|---|
室内 (理研中性子工学施設内) |
0, 1.0, 1.8, 3.0, 6.0kg/m3に調整したコンクリートプレートを用いた、塩分検出感度や検量データなどの取得 | ||||
秋田県荒磯大橋 (土木研究所敷地内) |
桁下端の側面 | 2021年12月 | 5.7 kg/m3 ※1 | 15分 | 5.72 kg/m3 ※2 |
新潟県能生大橋 (土木研究所敷地内) |
桁下端の側面 | 2021年12月 | 3.1 kg/m3 ※1 | 30分 | 3.27 kg/m3 ※2 |
福島ロボットテストフィールド (福島県南相市) |
耳桁下面 (3kg/m3塩分含有サンプル貼り付け) |
2021年12月 | 2.9 kg/m3 ※1 | 1時間 | 3.0 kg/m3 |
宮城県綱木こ道橋 (宮城県仙台市) |
桁下面 | 2022年9月 | 1 kg/m3以下 | 30分 | 0.11 kg/m3 ※2 |
※1:深さ0~9cmまで濃度一定とした推定 ※2:平均値
実橋梁計測@2022年12月
安家大橋(岩手県)での塩分濃度計測試験