代表取締役 髙村 正人
人々の生活基盤を支えるインフラ構造物は、老朽化の危機に直面しています。この問題に対する私たちのアプローチは、最先端技術でインフラ維持管理の基礎力をこれまでにない次元に高めることに貢献しようというものです。中性子非破壊塩分計測は、理化学研究所が生み出した世界で唯一の技術であり、コンクリート内部の塩分を非破壊で知るための唯一無二の手段です。国をはじめ各方面から様々なご支援をいただき、事業として歩き始めることができました。
今後一層、皆様のご理解とご支援をいただきながら、インフラ維持管理の革新に向けて、技術力と強い使命感で挑んでいきたいと思います。

取締役CTO 池田 裕二郎
中性子の魅力の一つである物質内部への透過力を最大限に生かし、コンクリートを壊さずに中の塩分濃度を観測する本事業の中心技術として生まれました。物理が塩害の予防保全という社会からの需要に役立つ技術に発展できるという喜びを分かち合い、これがすなわち、(株)ランズビューの創造性と先進性と確信しております。一丸となって、日々、楽しみながら総意工夫をもって、更なる技術革新に取り組んでおります。高度成長期以来の50年の診断と次の100年の安心を届けるために挑戦を続けます。

取締役 大石 龍太郎
今から16年前、私が土木研究所理事(兼)構造物メンテンス研究センター長に就任した頃、諸外国では落橋による死亡事故が発生し、日本でも死者を伴わない落橋事故が発生していました。このままいくと、いずれ日本でも死者を伴う落橋や事故が発生する危機感を強く感じました。以来、インフラメンテナンスに関する研究や実践を通じて、中性子を利用した非破壊検査装置の有効性を感じ、理化学研究所との共同研究を開始しました。その過程の中で、国内外の落橋や事故、早期架け替え橋梁の発生、維持修繕費の多大なる支出の原因の多くが塩害であると認識し、塩分濃度非破壊検査装置(RANS-μ)の開発を理化学研究所と進め、国土交通省の支援の元、実用化ができました。そして、塩分濃度の非破壊検査サービスを提供する(株)ランズビューを理研発ベンチャー企業として設立しました。このRANS-μを道路管理者の方々に活用して頂き、日本の落橋防止、事故防止、橋梁の長寿命化、維持修繕費の大幅縮減に貢献しいきたいと考えています。

社外取締役 西山 玄輝
ランズビューは、産学連携の新しい形を示すスタートアップです。理研の卓越した研究成果を社会実装するため、技術研究組合(ニュートロン次世代システム技術研究組合)を母体とし、理研の研究成果の社会実装を推進する㈱理研イノベーションの協力のもと、設立され、事業を推進してきました。産学連携の新たな形として、世の範となるべく、挑戦してまいります。

CTA(最高技術アドバイザー) 大竹 淑惠
「いつでも、どこでも中性子」利用を目指して、理化学研究所において理研小型中性子源システムRANS(RIKEN Accelerator-driven Compact Neutron Systems)プロジェクトのリーダーとして、「現場ニーズに応える」世界初の中性子線による非破壊計測技術ならびに装置開発ならびに高度化開発を進めております。落橋事故等を防ぎ、世界のインフラの予防保全に必須である非破壊計測技術の実現としていち早く現場利用可能な装置として中性子塩分計RANS-μの開発を開始すると同時にこれまでインフラ現場への中性子計測技術の普及のための「標準化」を目指し「ニュートロン次世代システム技術研究組合T-RANS」(国土交通大臣認可)の理事長としても、(株)ランズビューとともに中性子非破壊計測の現場利用をさらに広げる仕組みづくりに取り組んでいます。(株)ランズビューは、さらに一層社会の役に立てることを目標し、ディープテックスタートアップベンチャーとして、理研での最先端の研究技術開発と密接に協力しあいつつ、世界に大きく貢献できる事業として発展するべく邁進して参ります。
